日本の住宅の寿命は30年と言われております。これは欧米諸国と比べて3分の1の寿命年数です。
何故日本の住宅だけ極端に寿命年数が短いのかは、諸説ありますが、本当のところはわかりません。
ただひとつ言えることは、定期的なメンテナンスで、住宅の寿命はもっともっと延びるということです。
住宅ローンの返済期間は30年~35年がほとんどです。
しかし、せっかく完済した後ですぐに建て替えでは、資産を無駄に使っていることにならないでしょうか?
塗り替えをする事でお住まいを長く保つことが出来るのですから、どうぞお住まいという資産を大切にして下さい。
塗装が必要な理由は2つあります。ひとつは建物を守るために塗装します。建物は想像以上に厳しい条件下にあります。
紫外線をまともに受け、雨風(特に近年は酸性雨)や雪にさらされ、湿気や熱を帯び、汚れが付着し、カビ・コケなどが発生します。
これらは全て建物にダメージを与え、建物を弱らせていく要因となるものです。
そしてこれら厳しい自然の外的要因から、建物を守っているのが塗装によってできる『 塗膜 』なのです。
塗膜は使用する塗料によって厚みが決まるのですが、わずか1ミリにも満たないものです。
この厚さわずか1ミリにも満たない塗膜が、建物をしっかりと守っているのです。人間で例えるなら、この塗膜というのは皮膚にあたります。
もしも人間に皮膚がなかったら…
塗膜は永久的なものではありません。どんどん劣化していきます。
語弊を恐れずに言えば、塗り終えた瞬間から劣化が始まるのです。
そして塗膜が機能しなくなり、そこから雨や湿気などの水分が入り込んでしまうと、建物が内部から腐食していきますので特に注意が必要です。
屋根や外壁サイディング、外壁タイルなどについても、理屈はまったく同じです。
特に外壁サイディングや外壁タイルにお住まいの方は、永久にお手入れがいらないと考えている方が多いように思いますが、これらの外壁も定期的なメンテナンスが必要です。
例えばサイディングは、外壁にボード状の外装材を何枚かに分けて張っていくのですが、その継ぎ目(目地)から水が入ってきてしまいます。ですのでこの継ぎ目をコーキング剤というもので塞ぐのですが、コーキング剤も永久には持ちません。劣化していきます。
劣化したまま放っておきますと、当然そこから内部にどんどん水が入り込んできますので、必ずコーキング剤の打ち替え(旧コーキング剤を全て撤去し、新しくコーキング剤を打ち直すこと)、もしくは増し打ち(旧コーキング剤を撤去せずに、その上から新しくコーキング剤を打つこと)をしなければいけません。
左図:劣化した目地
このような状態ですと、水がどんどん入り込んできます。
右図:コーキング剤を打ち替えた後
これで、外的要因から建物を守ることができます。
最後に、塗装の必要性のもうひとつの理由ですが、それは美観です。つまり見た目のきれいさです。
塗り替えをすることで、建物はとてもきれいになり、イメージもずいぶんと変わります。
新築のように生まれ変わった建物で、住む人の心が豊かになり、快適な生活を送れることはとても大切な事なのです。
私たちが御世話になりましたお客様も、工事が終わり足場を解体すると、とてもいい笑顔になります。
家の中まで明るくなった気がする!!なんて言葉をいただいた事もあります。