海南神社塗装工事において最大の悩みが龍神をはじめとする彫刻でした。
そんな時に友人から市内在住の截金師(きりかねし)を紹介していただいた。
截金は平安時代からある技だそうで、一時期は天皇家へ献上する仏像は全て最後に截金師の手にかかっていたそうだ。
話をしてみると「住んでる町の鎮守府を手掛けれるなんて光栄」と即決していただけた。
彫刻は旧塗膜を全て剥がし、それから下地用に胡粉を塗る。
通常はここまでの作業はそれぞれの専門家が行い、それから截金師が彩色を行なうのだそうだ。
が、今回は全ての工程を截金師自身が行った。
剥離作業は自社も手伝ったが、極細部に関しては截金師がニードルを使って丁寧に剥がしていった。
下地の胡粉にしても彩色にしてもベースとなるのは「膠」である。
その日の気温や湿度を鑑みながら毎日膠を調整する。
彩色は全て天然顔料を用いて描かれている。
時には作業が夜までかかることもあった。
それではご覧ください。
截金師 長谷川智彩の作品です。
鳥たちは他にもあります。
龍神や獅子は拝殿正面にありますが、鳥たちは通常は神域のため立入禁止の奧殿にあります。
見学希望の方は社務所にて許可を得てください。
截金師 長谷川智彩のホームページは、http://chisai.main.jp/