今日、関東が梅雨入りと宣言が出ました。
さあ、塗り替えをするにあたって「梅雨」は大敵なんだろうか?
結論。
大敵は「雨」そのものであって「梅雨」ではないです。
あえて加えれば低温注意報並の気温もですかね。
塗料は含まれている溶剤が揮発する(乾燥する)ことで塗膜を形成するのが基本です。
2液混合型であっても基本は同じで、それに化学反応が加わるだけです。
塗料は溶剤が水なのを「水性」、塗料用シンナーなのを「弱溶剤」、ウレタンシンナーなどだと「強溶剤」と分類します。
さて、この中でも特に雨に弱いのはもちろん「水性」です。
雨が当たれば溶解して塗膜を作れません。
「弱溶剤」、「強溶剤」は「水性」よりも大丈夫ですが、塗膜形成不良は起こります。
それに塗装面が雨で濡れてれば塗装は出来ません。
ですから「雨」が最大の敵なんです。
「梅雨」であることは「雨が降りやすい」というだけです。
湿気がすごいと感じますが、それはそれまで湿度が低かったからそう感じますよね。
むしろ「梅雨」による最大の被害は「工期が遅れる」と言っていいでしょう。
スマホなどで1,2時間後に雨が降ると分かっていればそれを意識して作業内容を決めなければなりませんし、時には作業そのものを諦める必要も出てきます。
そして通常よりも雨の日が多い時期です。
個人的には「秋の長雨」の方が厄介と思ってますが。
雨が降れば作業が出来ない、降ると分かってればやれる作業は限られる。
塗装品質を保つためには、そういう所を重視しなければ良いものは出来ない。
結果、平均10日で終わるのが14日になったりします。
これこそが「梅雨」が塗装に招く最大の害です。
最も塗装品質において最重要なのは「半完成品の塗料」を「塗装して製品にする職人」の心構えと技量、そして職人にそれを全うにさせる会社の考え方だと思っています。