有限会社 浅葉塗装工業所

三代目代表取締役 浅葉 洋介

神奈川県三浦市を拠点に住宅塗装を手がける(有)浅葉塗装工業所。1933年の創業以来、地域に根差した丁寧な施工と品質重視の姿勢で信頼を築いてきた。
現在は三代目・浅葉洋介社長が舵を取り、カラーシミュレーションやドローン調査など新技術も積極的に導入。伝統に甘んじず常に技術を磨き続ける職人集団として発展を遂げている。
「創業100周年に向け、地域への恩返しと次世代への事業承継を実現したい」と語る同氏。地域密着と進化の両立を掲げ、さらなる飛躍を目指す同社に期待は高まるばかりだ。

丁寧な施工と品質重視の姿勢で躍進
地域貢献と発展を両立する三代目の挑戦

神奈川県三浦市出身。家業である塗装業を承継し(有)浅葉塗装工業所の三代目として経営・現場の両面を担う。地域密着の姿勢を貫きつつ、カラーシミュレーションやドローン調査など新技術の導入に加え、対応エリアの拡大も積極的に推進。創業100周年を見据え、地域への恩返しと次世代への承継を目指し尽力している。

1933年に創業し、三浦の地で90年以上にわたって地域とともに歩み続ける(有)浅葉塗装工業所。住宅を中心に、品質を重視した丁寧な施工と技術のアップデートにより信頼を築いてきた。現在3代目として舵を取る浅葉社長に、俳優の名高達男さんがインタビューした。

三代目として引き継いだ塗装の道

名高 (有)浅葉塗装工業所さんは1世紀近くの歴史があるそうですね。

浅葉 はい、1933年に祖父が創業しました。もともと提灯屋でしたがペンキ仕事も行い、この地で塗装業の根を張ったんです。父の代から釣り船や遊漁船の塗装にも手を広げるなど地域との連携を深め、2025年で93年目を迎えます。

名高 浅葉社長は幼い頃から家業を継ぐ気持ちがあったのですか?

浅葉 物心ついたときから「継ぐだろうな」とは感じていました。父の勧めで情報処理の学校に進みプログラミングの国家資格も取りましたが、都会の満員電車が嫌だったのと(笑)、やはり塗装の仕事が向いていると感じて、エンジニアの内定を辞退したんです。

名高 塗装の技術はお父様から教わったのでしょうか?

浅葉 主に父と共に作業をしていた職人さんから学びました。職人が一人ひとり持っている刷毛は、ベテランのものほど使いやすいんです。当時は、「自分もこんな風に道具を使いこなしたい」と思いながら作業に食らいついていましたね。

名高 持ち主さんの個性、良い意味での癖が道具に染み込んでいるわけですね。職人は「見て盗み、体で覚える」という厳しい世界だと思いますので、大変なことも多かったのでは?

浅葉 そうですね。一人前と認められるまでは数年かかりますが、私は苦手な工程はなかったですし、覚悟があったので続けてこられました。それでもまだまだなので、これからも腕を磨き続けます!

熟練の塗装技術と柔軟な対応力

名高 あらためて、事業内容について詳しく教えていただけますか?

浅葉 現在は住宅の塗装をメインに、昔のような大工さん経由の受注から、お客様と直接やり取りをするスタイルへと比重を移しています。「10年もつと言ったのに7年で剥がれてしまった」なんてことにならないよう、塗料の選定や工程の管理には特にこだわっているんです。

「夏の暑さをなんとかしたい」という場合は断熱性のある最適な塗料をご提案できますし、カラーシミュレーションで仕上がりを事前にお見せしたりドローンで屋根の調査をしたりと、施工準備も念入りに行っています。

また、自らメーカーに出向いて情報を仕入れることもありますよ。塗料は、メーカーから届いた時点では“半完成品”。職人が塗ってようやく完成するんです。だからこそ、技術は常に磨き続けなければなりません。

名高 伝統に甘えず技術革新に前向きな姿勢が素晴らしいです。やはり品質へのこだわり故でしょうか?

浅葉 おっしゃる通りです。例えば、夏場は乾きが早いので作業を進めがちですが、芯まで乾かないと判断したら早めに切り上げます。手間はかかりますが、品質の維持を第一に考えているんです。
知識がないと信頼も品質も追い求められないので、新しいものを取り入れる際はメーカーを呼んで勉強会を開くこともあります。新製品をお客様に勧められる自信とそれを使う技術、両方がそろって初めてプロの仕事と言えると思うんです。

名高 柔軟な感覚に加え職人としての誇りを大切にされていることが伝わってきます。他社さんと比べて、実際の仕上がりに明確な違いは出るものですか?

浅葉 たまたま同時に塗り替えた2軒を比べた際、当社が塗ったほうが長持ちしたケースがありました。10年経っても
「まだ塗り替えの必要はない」と感じられるのは、私にとっても嬉しいことです。

信頼と実績をもとに地域に貢献する

名高 お話をうかがって、浅葉社長が「信頼」を何よりも大切にされていることがよくわかりましたよ。

浅葉 ありがとうございます。お客様からの信頼なしでは90年も続けてこられませんでした。昔から真っ当な仕事を貫いてきた結果かもしれません。

名高 基本を守る誠実な姿勢ですね。変化への柔軟さも、成功要因に思えます。

浅葉 はい、変化を恐れないことも理念の1つで、技術の根幹を守りつつ、新しいものも取り入れる。そこを現場スタッフも理解してくれているので、チーム全体で滞りなく案件に対応できています。

名高 万全な体制ですね。では最後に、将来の展望もお聞かせください。

浅葉 創業よりお世話になっている三浦市に今後も貢献していきたいと考えており、地区会館の塗装を検討しています。昔ながらのしっかりとした建物なのですが、老朽化しているのでそろそろ塗り替えの時期なんです。恩返しの意味でも、無償で塗り替えさせていただきたいと思っています。

名高 素晴らしいです。創業100周年に向けた意義深い取り組みだと思います。

浅葉 ありがとうございます。また、次世代のためにも、受注ラインをつくり上げておきたいですね。

三浦市は高齢化が進んでいてマーケットが縮小傾向のため、これからは自分たちから積極的に提案し、「地域密着」と「エリアの拡大」の両立を目指していきたいです。

お客様はもとより地元の皆様にも支えられてきたという気持ちが強くあるので、これからも感謝を込めて、目の前の仕事に誠心誠意取り組みます。次世代への事業承継も視野に入れながら、さらなる発展のためまい進してまいります。

Guest Comment >> 名高 達男(俳優)

三代目としての覚悟と職人としての誇り、そして地域への感謝の気持ち。浅葉社長のお話には、塗装業にかける真っすぐな思いが詰まっていました。
これまで培ってきたものを生かしながらも、変化を恐れず良いものは積極的に取り入れていく姿勢に、大きな刺激をいただきました。100周年を控えた今後の展開も、心から楽しみにしています!

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